映画『コーダ あいのうた』CODA は感動作だ!
家族の中でただ1人の健聴者である少女の勇気が、家族やさまざまな問題を力に変えていく姿を描いたヒューマンドラマ。
2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク。
『タルーラ ~彼女たちの事情~』などのシアン・ヘダーが監督・脚本を務めた。
アカデミー賞Rの前哨戦ともいわれるサンダンス映画祭で、史上最多4冠に輝き、世界を沸かせた。
この映画が上映されるや、各国のバイヤーが配給権に殺到。
サンダンス映画祭史上最高額【約26億円】で落札されたことも大きなニュースになった。
映画『コーダ あいのうた』は、2022年1月21日公開
目次
あらすじ
海の町でやさしい両親と兄と暮らす高校生のルビー。
彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる。
幼い頃から家族の耳となったルビーは家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。
新学期、合唱クラブに入部したルビーの歌の才能に気づいた顧問の先生は、都会の名門音楽大学の受験を強く勧めるが、 ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられずにいた。
家業の方が大事だと大反対する両親に、ルビーは自分の夢よりも家族の助けを続けることを決意するが。
あるとき父が思いがけず娘の才能に気付く。
見どころ
主人公のルビーには、大ヒットTVシリーズ「ロック&キー」で一躍人気のエミリア・ジョーンズ。共演は『シング・ストリート 未来へのうた』の主役でも話題のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。
ルビーの家族を演じるのは、オスカー女優のマーリー・マトリンを始め全員が実際に聞こえない俳優たち。
そのキャスティングにこだわったのは、若き実力派監督シアン・ヘダー。
抱き合い支え合っていた家族が、それぞれの夢に向かって歩き始めることで、さらに心の絆を強くする。
熱く美しい瞬間を共に生き、爽快で胸熱な感動の作品。
タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults= “耳の聴こえない両親に育てられた子ども”」のこと。
キャスト
エミリア・ジョーンズ / ルビー・ロッシ
2002年、イギリス、ロンドン生まれ。
大ヒットシリーズ『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(11)、
『海賊じいちゃんの贈りもの』(14)などで子役として活躍。
2011年に舞台デビューも果たし、「シュレック」のミュージカルでフィオナの幼い頃を演じる。
2020年に配信されたTVシリーズ「ロック&キー」で3人の主人公の一人を演じ、幅広い人気を獲得する。
父親を殺された3人の子供たちの不思議な体験を描く、ベストセラーコミックを基にしたミステリーで、熱狂的な支持を得て2021年にシーズン2が配信される。
フェルディア・ウォルシュ=ピーロ / マイルズ
2000年、アイルランド、ダブリン生まれ。
母親の影響で幼少期から歌のレッスンを受け、7歳と12歳の頃にモーツァルトのオペラ「魔笛」にプロキャストとして参加し、アイルランドツアーを経験する。
14歳の時、母親が『シング・ストリート 未来へのうた』(16)の主役募集を知り、オーディションに応募。
監督から絶大な支持を受け、見事に主役の座を勝ち取り、才能あふれる素晴らしい歌声を披露する。
その後、2017年から2020年まで、TVシリーズ「ヴァイキング ~海の覇者たち~」に出演する。
マーリー・マトリン / ジャキー・ロッシ
1965年、アメリカ、イリノイ州生まれ。
1歳半の時に麻疹で聴力のほとんどを失う。
地元の劇団の舞台「ちいさき神の、作りし子ら」に出演したところを見出され、その舞台の映画版『愛は静けさの中に』(86)の主演で映画デビュー。
その演技を絶賛され、アカデミー賞Rとゴールデン・グローブ賞に輝く。
TVシリーズ「リーズナブル・ダウト/静かなる検事記録」(91~93)では、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。
近年では主にTVシリーズで活躍、「ザ・ホワイトハウス(1~7)」(00~06)、「Lの世界(シーズン4・5・ファイナル)」(07~09)、「クワンティコ/FBIアカデミーの真実(ファイナル・シーズン)」(18)などに出演。
ダニエル・デュラント / レオ・ロッシ
1989年、アメリカ、ミシガン州生まれ。
聴覚に障がいがあり、手話演劇の常設劇団デフ・ウェスト・シアターに参加し、俳優としてのキャリアをスタートする。
主な出演作は、TVシリーズ「スイート・ライフ オン・クルーズ」(08)、「スイッチ ~運命のいたずら~」(13~17)、「YOU ―君がすべて―」(18)など。
トロイ・コッツァー / フランク・ロッシ
1968年、アメリカ、アリゾナ州生まれ。
聴覚に障がいのある俳優。
2001年にTVシリーズ「ダナ&ルー リッテンハウス女性クリニック」(00~06)の1話でデビュー。
その後、「F.B.EYE!! 相棒犬リーと女性捜査官スーの感動! 事件簿」(02~05)、「CSI:ニューヨーク3」(06~07)、「クリミナル・マインド8 FBI行動分析課」(12~13)、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』の5年後の銀河系を舞台にした「マンダロリアン」(19)など、TVシリーズで活躍。
映画では、ジョエル・シューマカー監督、ジム・キャリー主演の『ナンバー23』(07)などに出演する。
監督、脚本
シアン・ヘダー
1977年、アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。
監督デビュー作となる短編映画『Mother』(06)で、カンヌ国際映画祭のシネフォンダシヨン賞(世界中の映画学校から出品された短・中編映画から選ばれる賞)にノミネートされる。
さらに、フロリダ映画祭、オックスフォード映画祭、シアトル国際映画祭で最優秀短編賞を受賞。
2016年には、初長編監督作品『タルーラ ~彼女たちの事情~』が、サンダンス映画祭でプレミア上映され高い評価を受ける。
TVシリーズ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」(13~19)では、いくつかのエピソードの脚本を手掛け全米脚本家協会賞にノミネートされ、2018年に配信された1エピソードを監督する。
TVシリーズ「リトル・アメリカ」(20~)では、製作総指揮、数エピソードの脚本、1エピソードの監督を務める。
脚本、監督を手掛けた本作『コーダ あいのうた』が、サンダンス映画祭のグランプリ・観客賞・監督賞・アンサンブルキャスト賞に輝き、今最も観客の心をつかむ監督の一人となる。
挿入歌
♪デヴィッド・ボウイ「スターマン」
♪ジョニ・ミッチェル「青春の光と影」
♪ザ・クラッシュ「I Fought the Law」
♪エタ・ジェイムズ「Something’s Got A Hold On Me」
♪シャッグス「My Pal Foot Foot」
♪マーヴィン・ゲイ「Let’s Get It On」
♪マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル「You’re All I Need To Get By」
♪アイズレー・ブラザーズ+「It’s Your Thing」 他
映画『コーダ あいのうた』は、2022年1月21日公開