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映画『悪なき殺人』は、ノンリニアスリラーの名作だ!

2021/11/26

「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督が、ある失踪事件を軸に思いもよらない形でつながっていく5人の男女の物語を描き、2019年・第32回東京国際映画祭コンペティション部門で最優秀女優賞と観客賞を受賞したミステリーとスリラーを合わせたノンリニアスリラー。

 

吹雪の夜、フランスの山間の町で女性が失踪し、殺害された。

事件の犯人として疑われた農夫のジョセフ、彼と不倫関係にあったアリス、そして彼女の夫ミシェルなど、それぞれに秘密を抱えた5人の男女の関係が、失踪事件を軸にひも解かれていく。

そして彼らが、フランスとアフリカのコートジボワールをつなぐ壮大なミステリーに絡んでいた事実が明らかになっていく。

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あらすじ

この物語は、ある女性の殺人事件から始まる。

偶然の連鎖に翻弄される運命を、誰が予想できただろうか?

 

フランスの山中にある寒村で、一人の女性が失踪し殺された。

疑われたのは農夫・ジョゼフ。

ジョゼフと不倫する女・アリス。

妻のアリスに隠れてネット恋愛する夫・ミシェル。

そして遠く離れたアフリカで詐欺を行うアルマン。

秘密を抱えた5人の男女がひとつの殺人事件を介して絡まり合っていく。

 

だが、我々はまだ知らない・・・

この事件がフランスから5000kmも離れた場所から始まり、

たったひとつの「偶然」が連鎖し、悪意なき人間が殺人者になることを。

 

監督

ドミニク・モル

1962年ドイツ・ビュール出身、フランスの映画監督・脚本家。

『ハリー、見知らぬ友人』(2000)、『レミング』(2005)はカンヌ国際映画祭パルム・ドール候補に。

『ハリー、見知らぬ友人』は、2001年セザール賞で最優秀主演男優賞、最優秀監督賞、最優秀編集賞など数々の賞を受賞。

 

コメント

原作を読み、このユニークな設定をすぐ映画化したいと思いました。

物語は猛吹雪の夜に行方不明になったある女性の謎の失踪事件を軸に、それぞれ秘密を抱えた5人のキャラクターを中心にした5つのストーリーが展開していきます。

いかにそれぞれが絡み合い、補い合い、かつ、矛盾しているか。

彼らがどう紐づいていて、失踪事件の真相は一体何なのか、この謎めいた世界観に、読んでいて好奇心がどんどん掻き立てられました。

 

原作を3分の2以降で、物語の舞台が雪で覆われたフランスの山間の町から、突如、灼熱のアフリカに移り、驚かされました。

私たちにとって物語の中心は、失踪事件の真相解明ではなく、登場人物たちと、彼らが取ってきた行動を通して彼らがそれぞれどんな夢を抱き、どんな世界に生きているかを描くことにあるのです。

 

本作は5つの「愛」の物語で構成しています。

誤解や秘密、妄想、失望、幻滅から生じたフラストレーションの溜まった非対称の愛の物語です。

どのキャラクターも愛したい、そして愛されたいという衝動にかられて行動しています。

愛を求め、愛を信じ、愛を分かち合い、愛に生きる。

それを叶えたくて彼らはみな理想を想像し、その想像が彼らを動かします。

それが良い方向に転じる場合もあれば、悪い方向に転じることもあるのです。

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キャスト

ダミアン・ボナール / ジョゼフ役

 

ロール・カラミー / アリス役

 

ドゥニ・メノーシェ / ミシェル役

 

ナディア・テレスキウィッツ / マリオン役

 

ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ / エヴリーヌ役

 

見どころ

『ハリー、見知らぬ友人』などで日本でも知られる鬼才ドミニク・モルが、得意のサスペンスに仕立てあげた作品。

同じ出来事を複数の人物の視点で語り直す、黒澤明の『羅生門』を彷彿とさせる手法で描かれる。

しかし、それだけではない。さらにそこから空間や時間を飛び越えたシークエンスが、まるでパズルを解くように、散りばめられた伏線がすべて回収されていく仕掛けが施されている。

それは、同じく『羅生門』方式を使ったクエンティン・タランティーノの『ジャッキー・ブラウン』や、デヴィッド・フィンチャーの『ゴーン・ガール』のファンも満足させるはず。

 

そして、その背後にあるのは、秘密を抱えた孤独な人々の、求めても報われることのない愛を必死に追い求めようとする姿。

この映画はそこまで踏み込んでいるからこそ、単なるジャンル映画を超えた一級の人間ドラマにもなっているのだ。

 

本作は、フランスの「AlloCine」で星3.7を獲得し、厳しい評価で知られる「リベラシオン」紙で満点の星5を叩き出している。

また、「Rotten Tomatoes」のトマトメーターでは97%の高評価を得ている。

カンヌ国際映画祭では、脚本賞と助演女優賞(ロール・カラミー)にノミネートされ、東京国際映画祭で観客賞を受賞し、新人のナディア・テレスキウィッツは、同映画祭で見事最優秀女優賞を獲得している。

 

劇場公開日 2021年12月3日

 

予告編


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